※本記事は、2026年4月に私がJSTQB Foundation Levelを受験した際の体験をもとにしています。試験制度や試験会場のルール等は変更される可能性があるため、最新情報はJSTQB公式サイトをご確認ください。
先日、JSTQB Foundation Level(FL)に2度目の挑戦をし、無事に合格することができました。
IT業界に20数年いますが、テストについて改めて体系的に勉強してみると、「今まで何となくやっていたことには、ちゃんと理屈があったんだな」と感じる場面も多く、なかなか新鮮な勉強になりました。
そして今回の試験、実はかなり焦りました。
「迷った問題にはフラグを立てて、あとで見直そう」と決めて臨んだところ、フラグを立てすぎて、最後には自分で自分の首を絞めることに……。
この記事では、2度目の受験で私が実際にやった勉強法に加えて、試験当日の様子や、そんなちょっとした失敗談も含めて、JSTQB Foundation Levelの受験を振り返ります。
試験当日の様子:試験センター
JSTQBの試験は、専用の会場ではなく各地のテストセンターで実施されます。そのため、会場には全く異なる試験を受ける人々が混在しており、独特の緊張感がありました。
【当日の持ち込みルール】
私が受験した際は、セキュリティチェックがかなり厳重でした。腕時計を含めたすべての手荷物をロッカーに預けます。腕につけていたヘアゴムも指摘されました。私が試験室に持ち込めたのは、以下のものだけでした。
- 身分証
- ロッカーの鍵
- 配布されたホワイトボード(1枚)とペン(2本)
【ブースの設備と環境】
デスクには、何かあった際の「呼び出しボタン」と、周囲のタイピング音などが気になる人向けに「防音用ヘッドホン」が完備されていました。私は使用しませんでした。
人によって試験の開始・終了時間が違うため、試験中に他の受験者が案内されることもあります。係の方との話し声などは聞こえてきますが、私はそれほど気になりませんでした。
試験のシステムと、私が犯した「フラグ」の失敗
試験は40問を75分で解く形式です。パソコンの画面上に1問ずつ表示され、自信がない問題には「見直し用フラグ」を立てることができます。
今回、私は一つの戦略を立てていました。
**「少しでも迷ったら、迷わずフラグを立てて後で見直す」**という方法です。
ところが、これが裏目に出ました。前回受験した際は時間が結構余った経験から、今回は慎重を期して「超自信アリ」な問題以外すべてにフラグを立てていったのです。
その結果、長文問題で予想以上に時間を取られ、全問解き終えた時の残り時間はわずか3分。画面には大量のフラグが並び、**「本当に見直すべき問題がどれなのか分からない」**というパニック状態に陥ってしまいました。
フラグのついていない問題が数問しかないのです。
ひたすら未回答を埋めるだけになりました。
【教訓】
フラグは乱発せず、本当に後で熟考したい問題にのみ絞って付けるべきでした。
時間は有限であるという、テスターの基本を改めて痛感した瞬間です。
私が実際にやった勉強法
前回の反省(曖昧な知識による2択での迷い)を踏まえ、今回は「苦手克服」をテーマに準備を進めました。
YouTubeで全体像をつかむ
シラバスを読み始めた頃は、そもそも書かれている内容の意味がよく分からないこともありました。
そこで、各章の概要を説明してくれているYouTubeチャンネル「JSTQB FL 合格」の動画を、シラバスを読む前の予備知識として活用しました。
最初から細かいところまで理解しようとするのではなく、まず動画で「この章では、だいたいこんなことを勉強するんだ」と全体像をつかんでからシラバスを読むようにしました。
私の場合は、この「ざっくり理解してから詳しく読む」という順番がかなり合っていました。
▼私が参考にしたYouTubeチャンネル
JSTQB FL 合格
※このチャンネルは、私が2026年4月の受験時に参考にしたものです。現在の最新シラバスには対応していないため、利用する際はご注意ください。最新の試験範囲については、JSTQB公式サイトでご確認ください。
最新シラバス準拠のテキストで知識を固める
「ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第5版 シラバス2023対応」(翔泳社)を購入しました。
読み始めたものの、最初はそもそも用語の意味が分からず、「何を言っているのかさっぱり分からない」という状態でした。
そこで、いきなり本文を読み込むのではなく、まずはテキストの用語集を使って、JSTQBで使われる用語を覚えるところから始めました。
ある程度用語が分かるようになってから本文を読み進めると、最初よりも内容が理解しやすくなりました。その後は読み込みを徹底し、重要な箇所にはラインを引き、付箋を貼って「視覚的」にも記憶に定着させました。
小さい字の所まで読み込み、絶対に覚えたいのになかなか覚えられない内容は、正方形の付箋に書いて、目につくところに貼っておきました。日常的に目に入るようにすることで、少しずつ覚えていきました。
受験直前には、時間を計って巻末の模擬試験を解きました。
テス友(アプリ)で問題演習
テス友で、学習した章は正解率が80%を超えるまで、繰り返し問題を解きました。
学習の序盤は、出題傾向を「特定の章を優先」に設定。ある程度学習が進んだら「間違えた問題を優先」に切り替え、試験直前には「完全にランダム」にして、弱点を潰していきました。
同じ問題を何度も間違えることもありましたが、「正解を覚えてしまっただけ」にならないよう、なぜその答えになるのかを意識しながら解くようにしました。
AI(Gemini)で疑問を解消
どうしても理解できない概念や、三点見積もりなどの計算ロジックはGeminiに質問しました。
納得いくまで対話形式で解説してもらうことで、曖昧だった知識を一つずつ整理していきました。
また、実務でやっているから理解しているつもりでも、JSTQBのシラバス上の定義とは少しズレていることもありました。
例えば、こんな質問をしています。
- テス友で毎回間違える問題の画像を貼って、「これを毎回間違えるので、わかりやすく説明して」と質問
- インスペクションを具体例を交えて解説してもらう
- テストの四象限に出てくる第二象限の「実例」「シミュレーション」の意味を確認する
- テスト設計とテスト実装の違いについて、実務との違いを質問する
特に最後のような「実務ではこうやっているけど、シラバスではこう書いてある」という疑問を、そのままAIにぶつけられたのは便利でした。
「分からないことを調べる」というより、自分の理解のどこがズレているのかを確認するために使うという感じです。
受験後の手応えと結果
正直なところ、試験終了直後の手応えは「最悪」に近いものでした。
見直し時間が足りなかったことに加え、本番の試験問題は「テス友」よりも言い回しが複雑で、4択すべてが不正解に見えるような難しさを感じたからです。
「あれだけ準備したのに、またダメかもしれない……」
そんな不安を抱えたまま過ごした4日後の朝、一通のメールが届きました。「試験結果登録のお知らせ」です。メールには合否結果は書かれていません。
震える手でサイトにアクセスすると、そこには念願の**「合格」**の二文字がありました。

おわりに
IT業界で20数年のキャリア(といっても年数ばかりで……)があっても、QAとしてテスト設計から行うようになったのはまだ4年ちょっとです。
今回の合格は、知識の整理だけでなく、自分自身の「学び方」を再確認する良い機会となりました。
次は「基本情報技術者試験(FE)」の合格を目指して、勉強を始めたところです。新卒の頃にも一度受験しました。当時は午後対策をほとんどする時間がないまま本番を迎えましたが、結果はわりと惜しいところまでいきました。
ただ、当時とは出題内容もだいぶ変わっているので、今回は一から勉強していきます。
漂えど沈まず。一歩ずつ、テスターとしての生存戦略を積み上げていきたいと思います。

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